Photoshopなどのクリエイティブソフトを、できるだけ右手に負荷をかけず操作したい。
こうした背景から、クリエイターのための左手ツール「TourBox(ツアーボックス)」を購入して使ってみたので、レビューに記しておきます。
目次
まず結論
TourBoxの良いところ
・かなり良いです。左手ツールとして良く考えられており、完成度も高いです。自分でかなり自由度高くキー割当を決められるため、ロマンも実用性もあります。
・各ボタンの形状が異なることで、ボタンを見ずに左手操作を完結できる点もGOOD。
・質感が意外と良く、安っぽくないのも良い点。ボタン部分以外は手に吸い付くような感じで長時間触れていても冷たくもなく、心地よい手触り。
・ボタンの打鍵感もなかなか良い。「ボタンのあるツール」をしっかり使ってる感じがして、謎に良いと感じました(笑)
TourBoxのイマイチなところ
脳内での既に構築している操作を、新たにTourBox用に置き換えるコストが高いと感じた。
これはTourBoxがどうこうというよりかは、個人的な問題な気もします^^;
一番恩恵を受けるのがPhotoshop操作のはずでしたが、例えば「移動ツール」は「V」で、「長方形選択ツール」は「M」で、「長方形ツール」は「U」で。といった一連の細かい操作をデフォルトのキーボードショートカット操作で行うことに慣れすぎていたためか、恩恵を受けにくかったんですよね。
元々こうしたショートカットを利用していない人なら、新たにTourBoxでゴリゴリにボタン配置を作り込んでいくのは脳内の置き換えコストも発生しませんし、良いのではと思いました。
左手だけでは完結できず、マウス操作で補完してあげる必要がある点
TourBoxは、あくまでもマウス操作と並行して使う前提の仕様。
TourBoxにトラックボールなんかが付いていると、左手で細かいマウスポイント操作ができて、一連の作業を左手だけで完結できる最高のツールになっていたかもしれないなと思いました。
その他、TourBoxが想定外に良かった点
以外にもTourBoxが活かせたのが、Google Chromeでの操作。
ブラウジングで良く使う「進む」「戻る」「page up」「page down」といった操作をTourBoxに割り当てると、左手だけでブラウジングの大半を行えるのは素晴らしいと感じました。
さらにブラウザを閉じる「Commnad + w」などもTourBoxのボタン1つに設定できる(いわばショートカットのショートカット)ので、ここはかなり面白い使い方が出来ると思いました。
TourBox フォトレビュー
質感の良いTourBoxを、写真でも見ていきたいと思います。
TourBoxの箱。スッキリとした印象のデザインです。
TouBoxの同梱物一覧です。本体とPCを接続するUSB-Aケーブル、ケーブル&本体持ち運び用のビニールの袋、説明書、保証書。
対応OSは「Windows 7以降」および「macOS 10.10以降」です。本体はPCと接続することで駆動し、電池は不要です。
本体背面にはUSB Type-Cコネクタと、USB Type-Aコネクタがあります。(PCとの接続はUSB Type-Cで行います。USB Type-Aコネクタには、例えばUSBメモリーなどを差して使用可能。
それぞれ形状が異なるボタンやダイアルが配備されており、わざわざ手元を見なくても位置や手触りでブラインドタッチ出来る形状は良く考えられているなと感じました。
なお、ボタンの割当を行う際には、アプリごとにあまりにも異なる挙動をボタンに割り当てると却って混乱して自滅したりもしそうなので、自分なりのルールを決めて設定・運用するとTourBoxの良さを活かしやすいと感じました。
本体のもぬっとした質感なのが伝わるでしょうか。冷たくもないので、冬の長時間の操作も辛くないと感じました。
16インチ型MacBook Proと並べて使用したところ。ケーブルの位置どりも、ノート型PCの左に置いても邪魔にならない配慮がされていると感じました。
toshiは思った。
ガジェット好きの心をくすぐる操作ボタン・ダイアルといった見た目と、実際に高い実用性を備えているTourBox。
使い始めて自分の好みの設定を見つけるまではその良さを実感しにくいかもですが、長く使い込むほどにスルメの如く味が出てくるツールだな、と思いました。
特に「Command + w(閉じる)」などのショートカット操作をボタン1つで行える、いわば「ショートカットのショートカット」のような挙動を設定できる点が個人的には激アツだなと。
100点満点ではないものの、現状存在している左手ツールの中では完成度やコストパフォーマンスが高いTourBox。実際に使って設定を行い、自分好みのツールに育て上げていく楽しみがあるガジェットと言えます。